屋久島の冒険・1/3 〜縄文杉を目指せ〜
台風の荒波が過ぎたころ、鹿児島から2時間ほどかけて、屋久島の宮之浦港に到着。ここから3泊4日の冒険が始まります。
霧がかった山々から、屋久島の躍動感を感じます。奄美大島の雰囲気とはどこか違います。
まずは宿へ
宮之浦港から宿のある屋久島空港までバスで向かいます。荷物が激重いので、寄り道せず、まっすぐ宿を目指します。今回泊まる宿は「とまり木」です。
この「やどり木」では、いろーんな人に出会うのですが、結果的にとても思い入れの強い宿になりました。詳細は後で書きますね。
宿の説明を受けたあと、荷物を置いて、近所の旅館「まんてん」の日帰り温泉に行きます。明日の縄文杉トレッキングに備えて、これまでの旅の疲れを癒します。
1,600円とちょいと高めですが、それだけの価値あり
このあと、天体写真を撮りに行くのですが、すごく綺麗な星空でした!これも後ほど書きますね。
縄文杉トレッキングはツアーで行くのですが、送迎に来てくれる時間が朝4時と早いので、この日は早々に寝ます。
トレッキングのスタート地点「荒川登山口」へ
翌朝、根性で起き、4時ごろ、ツアー会社の車が迎えに来てくれました。ちなみに今回は、屋久島ガイドクラブさんのツアーに参加しました。参加人数は僕を含めて5人です。
まずは車で「屋久杉自然館」まで行きます。ここで、バスを待ちながら朝食を食べます。
屋久杉自然館では、他の登山客がたくさん待機していました
バスが来たら順番に乗り込み、30分ほどかけて「荒川登山口」まで行きます。
トレッキングのスタート地点となる「荒川登山口」ですが、3月〜11月は交通規制がかかり、バスかタクシーでしか行けません。なので、バスのチケットを事前に購入する必要があります(往復で1,740円)。
トレッキングスタート!トロッコ道を行く
荒川登山口に着いたら、軽く準備運動して、早速スタート。
トレッキングのスタート地点
せっかくなので、一緒のツアー客と会話でも楽しみながら〜と思っていたのですが、それどころじゃありませんでした。
ガイドさんのペースが思いの外速いのと、歩くスペースがけっこう狭く、一列にならないと進めないので、会話もしにくいという、若干のふいうちを喰らいます。
「も、もうちょっとゆとりを持って…」と内心思いましたが、このペースじゃないと日が沈む前に帰れなくなるのだとか。ここは頑張るしかありません。
ちなみに、スタートから2時間半近くは「トロッコ道」という、トロッコが通る線路の道をひたすら歩いていきます。
トロッコは現在も、トイレの整備などでたまに使われているのだとか
これが精神的にもけっこうきつかったです。終わらない線路が永遠と続くので、「一体、終点はどこなんだ…」という気持ちが段々強くなっていきます。
しょっぱなから軽く精神的ダメージを負ったので、たまーにある休憩が天国に感じます。
また、時々ガイドさんが、植物や施設の跡地について説明してくれるので、それで少し気が晴れます。
もののけ姫のシシガミ様!?(右向きの顔)
三代杉。更新が続き、現在は3代目の株が成長してるのだとか
防空壕跡。屋久島でも戦争があったのですね
自然の道「大株歩道」を行く
トロッコ道もやがて終わり、ここから2時間近くは、自然の険しい道「大株歩道」を進んでいきます。
見える景色も少しダイナミックになっていきます。
2010年に倒れてしまった推定樹齢2000年の屋久杉「扇杉」
ウィルソン株
大株歩道を30分ほど歩いたところで、有名な「ウィルソン株」に到着。木の中から上空を覗くと、ハート型に見えます。
ここでは、皆さんこぞって記念撮影。疲労が限界突破してるので、はしゃぐの重要です。
個性豊かな屋久杉たち
ウィルソン株を抜けると、面白い屋久杉がいくつか出てきます。
メデューサのような屋久杉
推定樹齢3000年の大王杉。けっこう迫力があります
2本の屋久杉が癒合した夫婦杉
縄文杉
そうして、大株歩道を2時間ほど進んだころ、待ちに待った、あの屋久杉が見えてきました。
最大の屋久杉「縄文杉」。樹高25.3m、胸高周囲16.4m。推定樹齢2000年〜7000年。
霧で若干見えにくくなっていましたが、それがラスボス感を出していました。今は人が近づけないようになっていて、遠くからしか見れないのがちょっと残念。
また、同時に、ここが、このトレッキングの目標地点(折り返し地点)となるので、ここで昼休憩をとります。ご飯が美味しい!
さぁ、そしてここから、同じ時間かけて帰ります!(まじで足がヤバイ)
ほぼ無心状態でスタート地点へ
この頃には、他のツアー客の方とも打ち解けてきたのですが、虚しいこともに、もう肉体的にも精神的にも限界を超えてます。
休憩地点では、山の天然水を補給します。雑菌がないので、普通に飲めます。美味しいです。
僕は汗っかきなので、合計2Lくらい水を飲んだような気がしますが、その半分は、この山の水です。この天然水がなかったら、脱水症状で倒れていた気がします。
帰りは途中から雨が降り始め、体が冷え、足が思うように動かなくなってきます。というか、もう足がプルプルして、ちょっとでも集中切らすと、普通の平坦な道でも転びそうです。
それでも止まるわけにはいかないので、ひたすら歩いて歩いて歩き続けます。そうして、およそ5時間、行きも含めれば、合計10時間歩き続けて、やっとスタート地点に戻りました。
なんというか、感無量です!
大きな事故もなく、みなさん無事でゴールできて本当に良かったです。僕自身も体ぶっこわれなくて良かった…!
その後、ガイドさんに宿まで送っていただき、一緒にツアーに参加した方にバイバイして(ちょっと寂しい)、昨日入った温泉に再び突撃するのでした。
そして、屋久島の旅はまだ続きます。次は白谷雲水峡です!