小笠原諸島・父島の冒険・2/4 〜美しき天の川〜
小笠原諸島・父島での冒険ですが、その主たる目的は星空の撮影です。
ハワイ島では、マウナケア山にて星空の撮影に挑みましたが、ツアー当日は曇ってしまい、ほとんど何も撮れずに終わりました。
今回はそのリベンジも含め、日本No.1と言われる美しい星空を求めて、星空の撮影に挑みました。
事前準備
月の状態
天体写真を撮るには、月が出てる時間を避ける必要があります。
今回、25日が満月だったので、日の入りから月の出までの数時間が、星空を撮影できるタイミングになります。
なので、事前に、日の入り、月の出を調べておきました。
撮影機材
今回、星空撮影の道具として、下記を持って行きました。
特に、カメラのバッテリーは長時間露出の撮影をするとすぐ電池が切れるので、必須です。
あとは、たいてい星空撮影に適した場所は灯りがないので、懐中電灯も必須です。
撮影場所の探索
宿は事前に取りましたが、具体的にどこで撮影するかは決めていませんでした。
なので、父島に到着してまず、撮影場所を探索します。
宿に着いたのは27日の日没後だったので、翌28日、日があるうちに、実際の撮影場所を探しに行きます(探す途中で様々な動物に遭遇します)。
宿の管理人や、同じ宿泊客、立ち寄った喫茶店の店主など、島の人から話を聞き、実際に行ってみます。
この時、3つくらいの候補地を見つけましたが、中でも「小港海岸」という場所が日本一星空が綺麗な場所で有名との情報を手に入れます。
しかも小港海岸は宿から徒歩10分!こんなに近くに「日本一星空が綺麗な場所」があったなんて驚きです!
後で調べたところ、環境省の全国星空継続観測という活動の中で「星が最も輝いて見える場所」に、小港海岸は平成22年、今から6年前に選出されたそうです。
中山峠から見下ろした小港海岸
普段はインターネットで自分の行くべき場所を事前に調べられますが、やはり、こういうローカル情報というのは、現地の人の話を聞くのが一番の近道ですね。まさにドラクエです。
他にもダムや峠が、撮影場所として良さそうでしたが、ダムは夜だと落っこちそうで怖いのと、峠は夜の登り下りが危険なため、小港海岸に決めました。
晴れるまで根気よく待つ
撮影場所が決まったら、あとは、天候との勝負です。
ハワイ島マウナケア山のときは、1回のチャンスが悪天候により、星空を見ることも、撮影することもできませんでした。今回は父島での滞在が、27日から6泊なので、チャンスは6回あります。
しかし、日中は雲一つなくても、なぜか夜は大体雲が出ていました。終わってみると、夜快晴になった日は無かった気がします。
なので、曇りの日は晴れる瞬間をただひたすら待ち、雨の日は宿で待機します。
人っ気のない夜の山・海は怖い
夜、海岸まで移動し、そこでシャッターチャンスを待ち続けていたのですが、人っ気のない夜の山・海って、めっちゃ怖いですね。
恐ろしいことがあったわけじゃないのですが、たぶん、平気な人は平気なんだろうけど、なんか心霊が突然現れるんじゃないかとか考え始めちゃって、けっこうビクビクしました。
大学の頃は天文部で、灯りのない山の方まで観測しに行ったりしてたのですが、そのときは部員と一緒だったんですよね。
そう、真夜中、灯りのない場所に一人でいるのって、今回が初めてだったのです。
これ完全に、僕の弱点なんじゃないかと思いましたね。天体写真家を名乗るのに、真夜中が怖いって致命傷です。
最高の星空を手にいれる
そんなこんなで、(主に心の)恐怖との戦いに耐え続けた結果、最高の瞬間が訪れました(と言っても若干雲はあったのですが)。恐怖に耐えながら何時間も待った甲斐がありました。
天の川も撮影できました。
中央下にある赤い光は灯台の光
また、宿は10時消灯なので、10時以降は宿の庭で写真を撮ることもできました。
ここは人もネズミもカエルもいるので、怖くないのが良いですね。
宿と一緒の写真も良いものです
終わってみると、6回のチャンスのうち、晴れ間が見えたのは2回。しかも、ずっと晴れていたわけじゃなかったので、数時間その場でずっと待機して、最高の星空を手に入れることができました。
世界には、これに勝るとも劣らない星空が綺麗な場所がまだまだたくさんあるようです。
次は、世界で最も星空が美しいとされる、ニュージーランドのテカポ湖で星空の撮影に挑んでみたいです。
続いては、父島の自然や動物について。
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