人間探求・地球探訪

by 社会人ときどき心理学者たまに旅人

天体写真のための撮影機材 〜小物編〜

前回、天体写真を撮るための重量のある機材を、4つの選定基準とともに紹介しました(天体写真のための撮影機材 〜大物編/4つの選定基準〜 - 地球探訪)。
今回は、天体写真を撮るために必要な、軽量パーツを紹介します。

コリメート撮影用アダプター

前回の機材「赤道儀セット」と「PowerShot」で天体写真を撮る場合、つまり、望遠鏡とコンパクトデジタルカメラを使う場合は、必然的に、コリメート撮影という方法で天体写真を撮ることになります
仕組みは単純で、アイピースをカメラで覗く、つまり、アイピースに映った像をカメラに映すだけなのですが、これには、コリメート撮影用のアダプターが必要になります。

僕は、このタイプの初代のものを使っています。
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実際に、望遠鏡とカメラを固定した状態です。この状態で、カメラだけ横にずらす、というか、後ろに回すというか、カメラを固定したまま、肉眼でアイピースを覗くこともできます。

アイピースに映った像を、さらにカメラに映す作業のことを、「光軸を合わせる」と言います。*1
慣れないうちは、暗闇なこともあり、この作業が難しく、10分くらいかかるかもしれません。
なので、部屋の中など明るい場所でやっておくのも手でが、実際は、アイピースを変えるたびに光軸を合わせ直すので、暗闇で光軸を合わせられるように慣れておいた方が良いです。

また、スマートフォンで撮影する用のパーツと合わせれば、スマートフォンのカメラを使って、コリメート撮影することができます。

ポーラメーター

これは、赤道儀やポラリエを、手っ取り早く、または、北極星が見えない時に、地球の自転軸に沿って回転させるために必要です。

赤道儀やポラリエは、地球の自転と同じ速度で望遠鏡やカメラを回す装置ですが、回転軸が、地球の自転軸と同じ方向を向いていなければいけません(この作業を「極軸を合わせる」と言います)。
そのため、どちらも北極星を導入する仕掛けがあり、機材設置の最後のステップとして、北極星を導入します。

こちらの動画の3:05辺りから、ポラリエで北極星を導入する方法を解説してくれています(ポラリエの使い方の解説動画としても見ることをオススメ!)。
www.youtube.com

しかし、天候や場所によっては、北極星が見えない時があります。
そこで、北極星の高度」が「観測地点の緯度」と同じことを利用し、「観測地点の緯度」と「方位磁石の北極」を使って、簡易的に北極星の方向を示してくれるのが、ポーラメーターです。

こちらの動画で使い方を説明してくれています。0:26辺りで、傾斜計を35°に合わせていますが、これは東京の緯度が35°だからです。
www.youtube.com

実際に北極星が見える場合でも、機材を手っ取り早く北極星に向けたい時に便利です。

赤道儀やポラリエには、より正確に北極星に回転軸を合わせられる「極軸望遠鏡」というパーツがありますが、やや操作が難しそうなので、僕はポーラメーターで済ましています。

雲台×2

ポラリエ用のパーツです。1つは、三脚とポラリエ、もう1つは、ポラリエとカメラを連結するのに使います。
セットで購入すれば、一緒についてくるようです。

「三脚とポラリエを連結している方の雲台」は、ポラリエの極軸を合わせる際、ポラリエを上下左右に動かす必要があるので、そのときに活躍します。
「ポラリエとカメラを連結している方」は、極軸を固定したまま、カメラを好きな方向に向ける際に使います。極軸を合わせたら、ポラリエを動かせないので、カメラだけを動かすための雲台が必要になるのです。

アイピース

望遠鏡を目で覗く部分の、接眼レンズのことです。
望遠鏡の倍率は、「望遠鏡の焦点距離÷アイピース焦点距離」で出るのですが、望遠鏡のレンズは鏡筒に固定されているので、変えることはできません。従って、アイピースを変えることで、望遠鏡の倍率を変えます。

「どの焦点距離アイピースを選べば良いか」は、どんな天体を見たいかで決まりますが、月用に50倍、惑星用に180倍ほど得られるアイピースを選べば良さそうです。

個人的によく使っているアイピース(の焦点距離)は以下の3種類です。
前回オススメした望遠鏡は、焦点距離が910mmなので、その場合の倍率も書いておきました。

アイピース焦点距離 望遠鏡の焦点距離が910mmの場合の倍率 その倍率で観るのに適した天体
20mm 45倍 月。月の全体を撮ることができる。
9mm 101倍 いきなり182倍で惑星を導入することはできないので、一旦この倍率で惑星を導入してから、アイピースを5mmに変える。
5mm 182倍 土星木星などの惑星。月のクレーターも観れる。

僕が使っているアイピースはもう生産終了しているようですが、最近新しいのが出たみたいなので、上記を参考に検討してみてください。


天体写真を撮るための機材やパーツを大物編と小物編に分けて紹介しました。
いろんな場所で、いろんな天体写真を撮りたいなと考えてる方は、参考にしてみて下さい♪

*1:手順(1)予め、望遠鏡のアイピース部分とコンパクトデジタルカメラをアダプターで固定する(2)まずは、望遠鏡で天体を導入する(アイピースを肉眼で覗いて、天体が映っている)(3)次に、アダプターを使ってカメラを上下左右、前後に動かしながら、アイピースの像をカメラのディスプレイに映るようにする(光軸を合わせる)